私が5年間在宅ワークで就労して感じた5つのこと

2020年10月12日

重度の精神障害者である私が5年間在宅ワークで活動を行ってきて、感じたこと「良かったこと・辛かったこと」を紹介します。あくまで私個人の見解なので、参考程度に留めておいてください。精神障害者の在宅ワークにはどのような可能性を秘めているのでしょうか。

クラウドソーシングって何!在宅ワークの仕組み

在宅ワークと聞いて実際どのように仕事を行い、報酬を得るのかイメージがわかない人もいると思います。そこで、在宅ワークの仕組みを簡単に説明します。障害者でも普通のサラリーマンと同程度の報酬を得ることが可能なのでしょうか。

在宅ワーク2つのルート!

以下に在宅で就労している主なケースを2つ示します。

  1. 会社から許可をもらい在宅で働く(リモートワーク)
  2. フリーランスで自分で仕事を受注して働く(クラウドソーシングを利用・SNSを利用・直の営業活動)

1番のほうがハードルが低いように感じるかもしれませんが、2番の手法でも意外と仕事を受注することができます。今は「ランサーズ」「クラウドワークス」というクラウドソーシングサービスが盛り上がりを見せています。

クラウドソーシングサービスとは「仕事を依頼した人と仕事を受注したい人をマッチングするサービス」と理解してよいでしょう。ネット上で全ての作業が完結するので、パソコン1台あれば誰でも簡単に仕事を開始することができます。前置きが長くなりましたが、今回は「ランサーズ」を例に挙げて、私の仕事の経験談をお話します。

障害者でも活躍できる!在宅ワークで感じた5つこと

重度の障害を持っていると、日常生活も大変ですよね。朝起きて歯を磨いて朝食を食べるのも一苦労・・・。私も朝起きたら体が全く動かない日があります。

普通の会社員だと、体が重くても通勤して仕事をしないとお給料がもらえませんが、在宅ワークは自分のペースで仕事ができます。私が在宅ワークで仕事をしてみて感じたことを5つ紹介します。

その1!クローズで仕事ができる

障害をクローズにして働くことができるのがクラウドソーシングの大きなメリットです。私は障害者をクローズにして就職活動(一般企業)をしていた時期がありました。トントン拍子で内定が決まりましたが、障害者と打ち明けたとたん、内定取り消しになりました。また、障害をオープンで内定をもらっても、支離滅裂な理由で解雇された経験もあります。

日本の企業は精神障害者の雇用に積極的ではありません。精神障害者の健康・タスク管理をどのように行えば良いのかわからない企業が多いようです。

就職活動がうまくいかないなか、ランサーズの存在を知り、試しにライティングの仕事「1500文字300円」を応募してみました。他にも応募者がいたのですが採用されました。とても嬉しかったです。この仕事は最後までキッチリとこなし、お客様からも好評価をいただきました。障害をクローズにして仕事ができるので、周囲の目を気にすることなくストレスなく仕事に没頭できました。

その2!自分なりの健康管理を構築できた

在宅ワークで仕事をこなすなかで、自分なりの健康管理・精神安定法を身につけることができました。以下に健康管理・精神安定法の一部を挙げます。

  • 無理して朝ご飯は食べない
  • 寝る時間を決めない(就寝時間を8~10時間に調節するため)
  • 毎日30分以上散歩する
  • 寝る前にメール・チャットを確認しない
  • お客様の会社に訪問する際は時間ギリギリにする(場所を確認したらスタバでコーヒー!)
  • 携帯に音声データ録音アプリを入れておく、ミーティングはできるだけ録画する

精神障害の症状は人それぞれです。精神障害の場合、健康になる方法が1つとは限りません。WHOや厚生労働省のデータが完璧な答えではないということです。国が私だけの健康になる特別プロラムを組んでくれるわけありません。自分の健康のデータは自分でとるしかないということを思いました。

その3!時給でタスク管理を勉強したほうが良いと思った

クラウドソーシングの仕事は「プロジェクト方式(単価・時給)」「コンペ(単価)」「タスク(単価)」の3つの種類があります。プロジェクト方式の仕事のなかには、一部時給の仕事があります。

在宅でのタスク管理が自信がない人は、一度時給形式の仕事を経験してたほうが良いと思います。私も2年ほど3つの会社で業務委託契約で時給で仕事をしていました。

「在宅で仕事をして稼ぐことができる!」という感覚も得ることができました。以下のおすすめのタスク管理ツールを紹介します。

 

  • トレロ
  • チャットワーク
  • タイムクラウド
  • スラック

他にも便利なツールは沢山あるので、いろいろ試してみて、自分のスタイルに適したタスク管理ツールを使用するとよいでしょう。※連絡ツールとして「チャットワーク」を使用するお客様が多いです(私の個人的な統計です)

その4!いろいろな人と出会えた

クラウドソーシングを通していろいろな人と出会たのは私にとっての財産です。仕事のミーティングなどで、会社に足を運んで、お客様とお話することがあります。いろいろなお客さんがいましたが、いい人たちばかりでした。

障害をオープンにしても、気兼ねなく話せる仲間もできました。仕事抜きで食事にお誘いをいただくこともありました。

内向的な性格の私ですが、お客さんと話すうちに、自分に自信が持てるようになりました。制作物を納品する際は手が震えます(笑)

その5!会社で働くというこだわりがなくなった

私の近しい友人はみんな会社で正規職員として働いています。うつ病がひどい時は、正社員で働いている友達がうらやましく妬ましくも感じました。しかし、自分で仕事をとって月収20万円を稼いだ時に「会社員じゃなくては生きていけない」という考えがなくなりました。

今でも待遇が良い会社があれば、就職したいとは思っていますが、就労の選択肢が増えたことで、心の余裕が生まれました。クラウドソーシングの就労を経験して得た一番の収穫かもしれません。

会社員で定年退職まで勤め上げるという考えは、親の世代の一般常識で、世界はものすごい勢いで動いており、働き方も同じ速度で変化しています。正直、障害者を雇わないといけない大企業は、早く精神障害者を獲得したほうが良いとおもいました。

 

やっちまった!在宅ワーク失敗談!

クラウドソーシングである商品の使い方の動画撮影の仕事を受注することができました。茶の間で撮影機材を準備して、動画を撮り始めました。1本動画の納品し、お客様からOKの返事をいただき、残りの商品の撮影を進めていきました。

40個近い商品の撮影が終了した後に、修正依頼の返事がきて、その文面を読んだ私は戦慄しました。

「裸の写真が写っているから取り直してください。」

なんと私の裸の映像が映っていたのです。記憶をたどっていくと、お風呂上りにそのまま動画の撮影をしたことを思いだしました。その日は暗澹たる思いで床につきました・・・。

クラウドソーシングは在宅で仕事ができる便利なサービスですが、作業をする際は身だしなみを整えた上で臨む必要があると痛感しました。

クラウドソーシングの経験は就活の実績づくりにもなる!

企業での就労を目指す人も、クラウドソーシングで実績を作っておけば、強い武器になると思っています。個人で10万円稼げるようになれば、会社で20万円稼ぐ力はあると思っています。

企業も即戦力になる障害者はのどから手が出るほど欲しい状況です。クラウドソーシングで自分の値を釣り上げて、就職活動を有利にしていくことも1つの手段だと思います。

障害は人それぞれであり、働き方も人それぞれです。1つの考え方に縛られず、クラウドソーシングサービスなど、いろいろなサービスを積極的に利用することをおすすめします。